「白い歯(かぶせもの)」について聞いたら、歯科医院でジルコニアセラミッククラウン(インレー)の説明を受けたんだけれども、いまいち違いがよくわからない
白いかぶせ物の歯について聞いたら、思ったより種類があって違いがわからない、と感じている方、きっと多いですよね。
白いかぶせ物、と一言で言っても、実は色々と種類があります。
今回は特に、その中の「ジルコニアセラミッククラウン(インレー)」について選ぶときのポイントも含めて丁寧に徹底比較し解説していきます!
ズバリ ジルコニアクラウン(インレー)のメリット・デメリットは?白い歯の中でどんな位置づけ?
ズバっと申し上げると ジルコニアセラミッククラウン (インレー)、は…
- 白い材料の中では最強!
- インレー、クラウンだけでなくブリッジにも対応!
- 金属の裏打ちがないので自然な透け感がある
- 歯肉が着色しにくい
- やや白っぽい出来上がり(最近は随分改善されているので歯科医院に見本があったら是非見せてもらいましょう)
- 値段は他の白い詰め物と比較したら高額
他の白い歯と比較したらこんな位置付けです!
ジルコニアセラミッククラウン(インレー)の特徴
さらに詳しく特徴について触れていきますね!
近年、セラミックの強度をアップさせるため、様々な材料が検討されました。その中で今一番強度が高いのが、ジルコニアセラミックです。
そもそも、セラミックという素材は身近なもので例えると陶磁器のお茶碗と近しいもので、粘土を焼き固めて作られた結晶です。
透明度も高く歯に近い質感が出せるので歯科の材料として古くは18世紀から使用されていました。
しかし、セラミックだけでかぶせせ物(クラウン)を作製した場合、毎日の咀嚼に耐えられるだけの強度が得られず割れるということが生じてしまいました。
そこで、内面は金属にして外側の見えるところだけセラミックで覆う、という用いられ方(今もある、いわゆるメタルボンドですね)をしていました。
なんとか白い材料だけでかぶせ物を作れないものか、と研究開発をされてできたのが
「ジルコニアセラミック」です。
ジルコニアセラミックは、従来のセラミックに「ジルコニア」という金属の素材を焼き固めることにより強度を高めることに成功しました。
ジルコニア、とは人造ダイヤモンドと同じ強度と美しさを秘めた素材です。
ですので、従来のセラミックとは異なり、金属の裏打ちの無い、そのもの単体で歯に装着しても、噛んだり食べたりする力に耐えられます。
また、被せ物の種類も、クラウン(一本の歯に被せる被せ物)だけでなく、ブリッジ(両隣の歯を削って橋渡しのようにすることで、歯の無い所に歯を入れる事が出来る被せ物)にも対応できます。
裏打ちの金属が使われていないので透明性が高く、太陽光に当たってもそこそこ自然な透け感があります。
また、金属の裏打ちのあるクラウンは歯肉に金属が溶け出して着色(メタルタトゥーと言います)が生じることが多いのですがそれもありません。
ジルコニアセラミッククラウン(インレー)ってどれくらいもつの?寿命は?
ジルコニアセラミックの寿命に関しては、出来て臨床に使われ出したのが2006年からなので十分なデータが集まっていませんので、数十年先のことは予測でしかわかりません。
しかし、従来のものよりも割れたり欠けたりすることが少ないことは推測されます。
ただ、被せ物の強度以外にも歯の根っこや歯ぐきの状態も歯の持ちには影響しますので、ジルコニアセラミックを入れたから半永久的とは一概に言えません。
ジルコニアセラミッククラウン(インレー)を選択する際に注意すること
デメリットとしては、ジルコニアという素材は金属なので、ガラス系の素材のような繊細な透明感の再現は苦手です。
以前と比べて色彩のバリエーションの技術が向上してきていますが、どちらかと言えば白っぽい仕上がりで、人によってはもっと自然感が欲しい‥。と思うかもしれません。
事前に歯科医院でサンプル模型を見せてもらいどのような仕上がりか確認してから臨むほうがいいかと思います。
そういった白っぽい仕上がりを改善するため、土台のみにジルコニアを使い、見える所はセラミックを使用するという種類の被せ物もあります。
これは技工所での作業がプラスになりますので、若干費用は高めです。
あと、セラミックの部分の強度に関してはジルコニアセラミックに関して若干劣りますので、割れたり欠けたりする可能性はあります。
見た目か強度、どちらを優先するのか、兼ね合いが難しいですが、咬み合わせなどを見て先生がどちらがあなたの歯にあっているのかアドバイスをしてくれると思います。
納得のいく決断のお力添えになれたら幸いです!
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