「私‥もしかして口が臭いのかも。家族からもちらっとそんなこと言われたし、なんとなく周りの人も気づいているような気がする。。どうしよう。治したいけどどこで治すのかな?病院?歯医者さん?普通のところでも診てもらえるの?」
お口の臭い‥。もしかして?と気になりだしたら、自分ではよく判断できないし、人にも聞くのもはばかられるし、何ともつらい状態に陥ってしまします。そんな状態に悩んでいる人は案外多いんです。今日はそんな口臭に関して、原因や悩みに関して徹底解説しますね!
- 私、口が臭い人かも…と、口臭で悩んでいる人は実は多いのです。
- 口臭に関して悩んでいる人の特徴(年齢・性別)
- 口が臭いと悩んでいる人の悩みの特徴、共通点とは?
- 口臭は病気なの?口臭で悩んでいる状態は「口臭症」といって治療することが出来ます。
- 口臭は原因はなに?病気?胃が悪いから?…原因物質は揮発性硫化物です。
- 揮発性硫化物の発生経路
- 口臭の病気の分類?口臭の重症度でいくつかに分類されています。
- 全身の病気が原因で口臭になるの?‥全身的原因の病的口臭もあります
- 口臭は歯科医院で治療できるの?
- 口臭の検査方法は?
- 口臭の歯科医院での治療法は?
- 口臭はどのような歯科医院で専門的に行われているの?
- 口臭のホームケア、お家でできる改善法は?
私、口が臭い人かも…と、口臭で悩んでいる人は実は多いのです。
「もしかしたら口が臭い人なのかも・・。」口臭に悩んでいる方は人に相談ができないので、どうしても孤独を感じるかと思うのですが、実は口臭で悩んでいる方が多くいらっしゃいます。
政府が行う保健関連の調査、保健福祉動向調査というのがあるのですが、平成11年に行われた結果では、歯科の悩みの中で、「口臭で悩んでいる」という回答は4位と、お口の悩みの中でも高い順位にランクインしています。
口臭に関して悩んでいる人の特徴(年齢・性別)
とある施設でアンケートを取ったところ、共通点としてすべての年代に於いて女性の方が多く、特に30代から50代の方が多いという結果が出ました。(ただ、この施設は昼間に空いている施設で、働いている人が訪れることが出来ないために、データとして入ってきていません。)
とある企業でアンケートを取った時は男性でも、時間があれば6割から7割の方が時間があったら受診したい、というデータが出ましたので、実際には受診には至らなくても潜在的に気になっている方は多いという側面は垣間見えます。
口が臭いと悩んでいる人の悩みの特徴、共通点とは?
口臭で悩んでいても死ぬことはない、と悩んでいない方にとっては軽く感じるのかもしれませんが、実際に悩んでいる方にとってはその悩みのためにとても困ることが増えます。主に特徴としては対人関係に関してです。
他人と話せない、他人のそばにいるのが嫌になる、他人が避ける…。など、他人とのかかわりに困難が生じる気持ちを抱えてしまうことが共通点として挙げられます。
口臭は病気なの?口臭で悩んでいる状態は「口臭症」といって治療することが出来ます。
お口の臭いが気になってしまって一日中頭から貼り付いてしまって離れない。。
周りの人が自分の口の臭いを気にしている仕草がとても気になる。気になって外に出られない。。
お口が臭い人、お口が臭いと思っている人が抱える特徴的な悩みの共通点です。
お口の臭い、多かれ少なかれ皆さんいろいろと感じることがあると思います。しかし、場合によっては悩みが大きくなり、自分の生活に支障をきたすようになってしまう事があります。例えば、口臭の事が頭から離れず、他人の仕草の一つ一つが気になってしまいます。お菓子をくれたり、車の窓を開けたり、、それだけで、「あ、自分のせいだ」と思ってしまう、いわゆる社会不適合を起こしてしまうのです。
この状態を「口臭症」と言います。
口臭症の定義は
「他人が不快に感じる呼気を発している状態」「他人が不快に感じる呼気を発していると感じている状態」
のことを言います。実際に他人が不快に感じる呼気を発していなくても、他人が不快に感じる呼気を発している、と思っている状態も「口臭症」となり、治療の範疇に入るんです。
口臭は原因はなに?病気?胃が悪いから?…原因物質は揮発性硫化物です。
口臭は原因はなに?病気?胃が悪いから?といろいろと推測されるかもしれませんが、臭いの原因となる物質は分かっています。それは、揮発性硫化物です。
口臭の原因となる物質は300種類ほど見つかっているのですが、主な原因物質と言われているのが揮発性硫化物(硫化水素、メチルメルカプタン、硫化ジメチル)です。
これらの物質は揮発(常温で気体となって空気に発散される)するので、吐いた息にでてきやすいのです。
もちろんそれ以外にもお口の中には臭いの物質があります。
スカトール、インドール、アミン類、カダペリン、アセトアルデヒド、アセトン、アンモニア、などなど・・。
しかしこのあたりの物質は不揮発性なので吐いた息に出ることは少なく、例えば使った後の歯間ブラシやフロスがにおう場合の臭いに近いです。
揮発性硫化物の発生経路
ではこの揮発性硫化物はどこでできるのでしょうか?揮発性硫化物はお口の中の細菌が餌を食べて産生することによって生じます。
この細菌は「剥離上皮」というお口の中の皮膚の一番表面の細胞を餌にしています。そして、その細菌は歯周ポケットの奥深い所やべろ(舌苔)に住んでいます。
ですので、①歯周ポケットや舌苔に菌が住んでいて、②剥離上皮などの餌が豊富だと、揮発性硫化物の原因となる細菌が増殖し、餌を食べることによって揮発性硫化物がたくさん産生され、そしてにおいの原因となるのです。
口臭の病気の分類?口臭の重症度でいくつかに分類されています。
また、口臭、と一言にいっても、その症状の軽重や心理的な割合の度合いなどから、いくつかに分類がされています。
生理的口臭
「口臭がする」その原因が病的なものではなく、治療が不必要で合ったり、口腔清掃の指導だけで可能な口臭を生理的口臭と言います。
なぜなら口臭は就寝直後(唾液の分泌が少ない、二酸化炭素分圧が高くなるなどで菌が増えやすい)空腹時など、口臭が強くなる日内変動があります。その中で納まっている範囲のものは生理的範囲内ですのでこの分類になるのです。
具体的には歯磨きの不足、朝起きた時だけの一過性のもの、月経時などが当てはまります。
病的口臭
治療すべき原因がある場合 病的口臭 の分類に当てはまります。
大きく歯科的な原因の病的口臭と全身的原因の病的口臭があります。
歯科的な原因の病的口臭
歯科的な口臭の2大原因は舌苔と歯周病です。う蝕も口臭の原因となることがあります。
歯周病
歯周病の原因である歯周病菌は揮発性硫化物を産生する菌なので歯周ポケットなどがあってそこに住み着いていると口臭の原因となります
舌苔
口臭の原因の8割は舌苔と言われています。舌苔とは舌の中央、付け根近くにたまる舌の汚れです。この部分の剥離上皮を餌にして揮発性硫化物を産生するが増殖することにより口臭が発生します。
虫歯(う蝕)
これ以外には虫歯(う蝕)も原因となることがあります。虫歯はちいさかったら臭いはそこまでしませんが、大きな虫歯はそれ自体が菌のかたまりなので臭いがしますし、また虫歯が原因で根の先に膿ができていることがあり、それがにおうといったことがあります。
全身の病気が原因で口臭になるの?‥全身的原因の病的口臭もあります
全身的原因の病的口臭
以下に挙げる病気は口臭の原因となることがあります。
副鼻腔炎 扁桃炎
蓄膿症や扁桃腺など細菌が感染して起こる疾患が膿が臭いの原因になることがあります。蓄膿症の場合は上顎洞をはじめとした鼻の奥の空洞に膿がたまってしまう疾患です。
扁桃炎の場合は膿栓といった膿の玉(おそらく臭い玉(匂い玉)といわれているものでしょうか)ができることがあります。
どちらも腐敗臭がすることがあります。
糖尿病
糖尿病の場合、血糖値が高いと体から産生されたアセトンの臭いが吐く息に交じって出てくることがあります。
腎不全
腎不全の場合は排出できなかったアンモニアの臭いが吐く息に交じって出てくることがあります。
食べ物による臭いの発生
よく、「胃が悪いから口臭がひどい」とか言われることがありますが、実はそのような消化管から由来する口臭はあまりありません。なぜならば、胃の入り口は通常の場合ピタッと閉じていて、なかなか上にあがってくることがないからです。では例えば前の日食べたニンニクとか、なぜにおうのでしょうか?
実は胃から上がってくるのではなく、ニンニクの中にある成分であるアリルメチルスルファイドという物質が血中に入り、それが肺から吐いた息に交じって出てくることによって臭うのです。
心理的口臭
他人は不快に感じる呼気(吐く息)を発していない状態にもかかわらず他人が不快に感じている呼気を発していると思っている状態の場合、心理的口臭に分類します。
誤った認知、反射による場合などがあります。
口臭は歯科医院で治療できるの?
口臭は歯科医院で治療出来る?と思われるかと思いますが、答えはイエスです。
歯科医院での治療で概ね改善できます。
先ほど挙げた口臭の分類で、どれが原因の口臭が多いのか、ある口臭外来を行っている施設が調べたところ、
病的口臭(口腔内)が68%、
病的口臭(口腔外)が1%、
生理的口臭が6%、
心理的口臭が24%
という結果が出てきました。生理的口臭は「治療の必要のない口臭」で、「心理的口臭」は気持ちの部分が原因になっているケースの口臭です。
と、いう事は、99%の人が、歯科で治療する、治療の必要がない、心理的なケアの3つに
当てはまり、歯科以外での治療が必要なのは1%ということになります。
この割合から考えたら、まずは歯科医院に行って相談するほうが改善する可能性が高いのでは‥と思います。
口臭の検査方法は?
お口が臭いかも‥と思ったとき、歯科医院ではどのような検査がされるのでしょうか?
一般的な開業医さんでは問診やお口の臭いを直接かいで評価する方法が多いですが、口臭治療を専門的に行っている歯科医院では、機器による口臭測定も行われています。
口臭で悩んでいらっしゃる患者さんは機器で測定した客観的な数値を見ることで納得される方も多いので、もし悩んでらっしゃる方は機器で臭いを測定している医院で測定、治療を受けるのもいいかと思います。
どのような検査、機器があるかは関連記事に詳細にまとめています。
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口臭の歯科医院での治療法は?
では、実際にはどのような治療が行われるのでしょうか?
先ほど記載したように、
口臭の歯科的な原因は
「歯周病」「虫歯(う蝕)」「舌苔」
です。ですので、お口の中を評価して、上記に当てはまる部分があったらその部分を治療していきます。そして治療によって口臭が変化していったかも評価していきます。
口臭はどのような歯科医院で専門的に行われているの?
一般的な歯科医院に行って歯周病やう蝕の治療を行うということで、口臭は歯科の治療で概ね改善します。しかし、自分がはじめどのくらい口臭があって、それがどれくらい改善したかという事は一般的な歯科医院では評価しずらい場合が多いです。
ですので、客観的な指標をみて納得したい方は専門的に口臭治療を行っている歯科医院に行く方がほしい結果が得られるかと思います。
ではそのような病院はどこにあるのか?については関連記事でまとめてみました。
大学病院や日本口臭学会の関連医院では口臭に専門的な治療をされているようです。
関連記事↓↓
口臭のホームケア、お家でできる改善法は?
口臭は「う蝕(虫歯)」「歯周病」「舌苔」が大半の原因になっています。
う蝕、歯周病の原因となるプラーク、舌苔と言われるベロの汚れを取るのが効果的です。以下に舌苔の汚れの取り方、プラークの汚れの取り方を説明しますね!
舌苔(ベロの汚れ)の取り方
舌苔はべろの付け根、有郭乳頭といういぼいぼのあるところのまえらへんが一番ついています。このあたりを↓のような舌ブラシを使って取るのがおススメです。
GC 舌フレッシュ
ブラシの先を水につけてから、奥から前に4~5回こすりましょう。強くこする必要はありません。
こすったあと透明なコップでブラシの先を洗います。これを数回繰り返し、コップの中の水の濁りが消えるまで汚れが取れたら終了です。
プラークの取り方
お口の臭いの原因である歯周病菌をはじめとした菌を取るには、
「徹底したブラッシング、フロスで汚れをとる」
これに尽きます。口臭予防のリンスはありますが、リンスなどでゆすいだだけではプラーク、つまり原因はとれません。リンスでゆすぐことにより得られるのは、きれいに落としたお口の中に再び汚れをつきにくくする「予防効果」です。まずはきちんとプラークが落とせるようにブラッシング、フロスの使い方を身に着けてみてください。
少しいい歯ブラシに変える、歯と歯ぐきの際を磨く、フロスも使用する。それだけでだいぶお口が状態が変わるはずです!
私のおすすめの歯ブラシ&ブラッシングのコツ
例えば、歯周病の方に柔らかい毛先のものをお勧めする機会が多いのですが、一口に「柔らかい歯ブラシ」といっても、消費者の方の意見に偏りすぎて毛先にコシがなく、歯周病菌の原因であるプラーク除去効率が低いものが多く散見されます。
私が使用してみて良かったものはこれ、バトラーの歯ブラシです。現在販売されている歯ブラシの毛先は化学研磨と言って溶剤で溶かして先を細くして当たりを柔らかくしているものが多いのですが、その方法では毛先のコシがなく、結局プラークを掻き出せません。バトラーの製品は機械研磨という方法で先を細く、当たりを柔らかくしているので毛先のコシは残したままあたりは柔らかい、と、両方の性質を備えています。
GUMPro`s デンタルブラシ #3C
とはいえ、残念なことに歯ブラシは一ヶ月でプラーク除去効果が半減するので交換をお忘れなく。
ブラッシングの方法はペングリップといって、ペンを持つような持ち方で磨く方法がおすすめです。なぜならそのほうがより精密に動かせるからです。
そして、磨く所は歯と歯ぐきの際を狙ってください。多くの人は歯の面中心で磨いていて、際の部分にブラシが当たっていないことが多いです。歯ぐきをみがく、位の気持ちでちょうどそのあたりが磨けるかと思います。
強さは歯ブラシの先がしならないくらいの強さがベターです。おそらく多くの人が思っているより弱いのではないでしょうか?歯ブラシは、実はブラシの毛先が歯に当たるだけで十分プラークは取れます。力はいりません。ですので、コソコソコソ・・・・と小さく動かく位で十分です。
時間はどれくらい?と聞かれますがはじめは心行くまで磨いてみてください。お口の中がかなりスッキリするはずです。この状態を目指して磨いてください。時間より状態が大事です。初めは時間が掛かるかもしれませんが、そのうち時間が短く、手早く磨けるようになります。
私のおすすめのフロス&フロスの使い方のコツ
ブラッシングが上手になるとかなり口の中がスッキリしてくるのですが、どうしても歯と歯ぐきの間の部分は腫れた感じが残ってくるかと思います。
実は、上手にブラッシングをしても、歯と歯の間のプラークはブラシだけだったら60%しかとり切ることが出来ないのです。
ですので、歯と歯の間には何らかの対策が必要です。
私はその対策としてフロスの使用をお勧めします。
フロスは、だいたいひじの長さで切り、両方の中指にくるくると巻き付け、指と指の間のフロスの長さは10~15cmほどにします。
この10~15cmの長さのフロスの端を人差し指と親指で掴むようにして持つと、扱いやすく使えます。上から入れて、歯と歯の間と、歯ぐきにも少し入れ込むようにして使用してください。
私のおすすめはオーラルケア フロアフロスです。
フロスを購入する時、ワックス、アンワックスという種類が書いてあってコレの違いは何だろうと悩む人がいるかもしれません。
ワックスが付いていると滑りが良くなり歯間に入りやすいという特徴があります。アンワックスは歯間に入りにくいですがプラークをかきとる力はワックスタイプのものより上がります。
フロスに慣れていない人はワックスタイプ、慣れたらワックスタイプを試すというのが良いでしょう。
このように、お口のプラークのたまりやすい所、すなわち口臭の原因になりやすい所をしっかりブラッシング、フロッシングしてみてください。特に歯と歯の間は今まで気が付かなかったほど汚れている場合が多いですよ。
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いかがでしたか?今回は口臭の定義や皆さんの持っている悩み、原因、検査法、治療法、ホームケアを中心にまとめてみました。
皆様のお役に少しでも立てれば幸いです!