抜歯後の薬はどういう作用?飲み方にコツがあるの?

歯科治療で出される抗生物質抜歯

 

やっと抜歯が終わったわ…。そういえば、抜歯した直後に薬の説明があったけど、なんて言ってたっけ?あまりに緊張しすぎてよく覚えていない。。

抜歯お疲れさまでした!あっという間に抜けた人もそうでない人も、とってもお疲れ様だったのではないでしょうか?

抜歯後はいろいろと気を付けることが多いのでいくつかの説明をされることが多いと思います。

しかし、直後で呆然としてしまって覚えていない人も多いのではないでしょうか。

今日は抜歯時に良く行われる説明の一つ、抜歯後の飲み薬についての解説をします。

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抜歯後に処方される薬は2種類

 

Dr.Den
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抜歯後に処方される飲み薬は、

  • 抗生物質(化膿止め)
  • 鎮痛剤(痛み止め)

の2種類です。

 

 

抜歯は時間の掛かるものでなくても、外科処置、いうなれば小さな手術を行ったようなものです。

体には傷口ができます。

傷口ができると注意しないといけない事は、「炎症が起こること」と「傷口からばい菌が入って感染してしまうこと」です。

 

これら2つを抑えるための手段として薬が処方されます。主に下の2種類の薬が出ます。

抗生物質

抜歯の時にできる傷口はとてもばい菌の多い環境である口腔内にあります。

ですので、場合によっては傷口からばい菌が入ってしまう可能性があります。

それを防ぐために抗生物質を内服します。

多くのケースでは抜歯後3日間、心臓の疾患などリスクのある人は抜歯の前にも服用します。

抜歯後も傷口の経過観察の結果によっては引き続き処方されることがあります。

 

口腔内にいるばい菌で傷口から感染しやすいものはだいたい決まっているので、処方される抗生物質もだいたい決まったものが出されます。

具体的な抗生物質の種類としては

・フロモックス、メイアクトなどの第3セフェム系、

・サワシリン、パセトミンなどのAMPC、

ペニシリンアレルギーのある人は

・ダラシン

・ジスロマック

・クラリス

・クラリシッド

など、その人に合ったものが処方されます。

解熱鎮痛剤

抜歯後に出されるもう一つのお薬は「解熱鎮痛剤」いわゆる痛み止めです。

抜歯後で出される痛み止めは、「痛みの元を作らなくする」作用を持っています。

 

抜歯によって体の一部に傷ができ、体が「壊された!」と認識すると「炎症」という反応が起こります。

炎症とは、赤くなり、熱を持ったり、腫れたり、痛みが出ている状態のことを言います。

この反応が起こる際、痛みや腫れの元となる物質(プロスタグランジン)がたくさん産生されます。

その物質の産生を抑制するのが解熱鎮痛剤(痛み止め)です。

歯科で出される薬としては、

・カロナール(やや弱い)

・ロキソニン(中程度)

・ボルタレン(強い)

などが代表的で、その人の状態にあったものが処方されます。

最近はロキソニンなどは市販されているので患者さんにお持ちですか?と聞いて持っていたらそれを服用してくださいという事も多いです。

抜歯後の薬の飲み方のタイミング

Dr.Den
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抗生物質と鎮痛剤はそれぞれ、飲むのにベストなタイミングがあります。

それぞれの薬は薬の飲み方には”タイミング”があります。タイミングを守らず飲むと効果があまり感じられないこともあるので是非守りましょう。

抗生物質の飲み方

抗生物質は「ある程度の濃度を保っていないと効果が発揮できない」という特徴があります。

そして、もう一つ、(これは薬全体に言えることですが)があります。時間が経つと効果がだんだん落ちていく、という特徴があります。これは薬は服用すると体の色々なところで代謝されるためです。

 

なんやややこしい‥‥。 と説明が回りくどくて申し訳ありませんが、

要するに、

 

「もし出された抗生物質が、一日3回に分けて飲みましょう、と言われているのならその通りに飲みましょう」ということです。

 

一日分を朝に全部飲んだら、結局一日の半分たったころには効果がすべて落ちてしまっていて、その間にばい菌が増えて、、という事になったら飲んでも結局効果がない、ということになってしまいます。

また、細菌は症状が出なくなっても体の中には潜んでいるので、それをきちんと駆除するためにも、出された日数分はきちんと飲み切ってください。

 

Dr.Den
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抗生物質は言われたタイミング(1日3回食後、など)を守って飲みましょう!もらった薬は途中でやめず飲み切ってください。

解熱鎮痛剤の飲み方

解熱鎮痛剤は、プロスタグランジン、という痛みの元の産生を止める効果があります。

 

実は、効果が出るまで30分くらいはかかります。

 

痛みの元を作るのが止まるまでに時間が掛かるからです。

と、いう事は抜歯後に麻酔が覚めて一番痛くなってきた時に飲むと効くまでにタイムラグがありますので、「痛くなるかも」くらいの時に飲むと痛い時間が少なくて済みます。

 

Dr.Den
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鎮痛剤(痛み止め)は痛くなりそうだな、と思ったらすぐ飲みましょう。効果が出るのに30分かかります。

解熱鎮痛剤の種類によっては痛いときは追加で飲んでもいいものもあります。

また、飲みすぎると胃が痛くなる人もいますので、胃薬も処方されることもあります。

 

こうやって飲むんですね!分かりました。効果が出るようにきちんと飲もうとおもいます!

 

Dr.Den
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いかがでしたか?出された薬の疑問は解けたでしょうか?出された薬と正しくお付き合いして、抜歯の後も順調にいくといいですね!

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