見える位置の銀歯、今は保険で「白い歯」に出来るようになりました。

保険で白い歯に出来るようになりました白い歯

「虫歯で削った部分をかぶせ物で直すとき、出来れば白い材料で直したいんだけど‥白い歯って保険が効かないって聞いたし、お金がかかるのかな?銀歯しか無理なのかな?」

銀歯は嫌だなあ、と思っている人に朗報です!見える位置(小臼歯)のかぶせ物は、平成26年4月から白いかぶせ物の歯でなおせるんです。しばらく歯医者さんに行ってなかったけど、、見える位置が銀歯になるのはいやだなあ、費用がネックだなぁと思っていた人は一度歯科医院に行って相談してみるのもいいかもしれません。それでは保険の「白い歯」について解説していきますね!(ちなみに前から3番目までの歯は以前から「レジン前装冠」という見える面が白い材料で出来たかぶせ物が保険適用になってます)

【速報】

平成27年12月1日から下の奥歯も白い歯の材料が保険適用になりました!詳しくはこちら

奥歯(下の前から6番目の歯)の銀歯も保険で「白い歯」に出来るようになりました
【保険でも銀歯以外の選択肢が!】平成29年12月から下の奥歯も白い歯が保険適用されることになりました。特徴、保険適用される条件などについて解説します。
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銀歯が嫌な人に朗報!平成26年4月から小臼歯に白いかぶせ物の歯(CAD/CAM冠)が保険適用になりました。

最近歯医者さんに行っていない人は知らなかったかもしれませんが、すこし前の平成26年4月から、小臼歯という前から4番目、5番目の奥歯には、「ハイブリッドセラミック」という歯に近い材料を用いた白い歯を保険で入れれるようになりました。

かつては強度の問題で大きなかぶせ物は金属しか選択肢がありませんでした。

「歯」というのは一年365日、それが生きている間中しゃべったり、ご飯を食べたりすることによって上下の歯がかみ合うので、毎日思った以上に大きな力がかかります。

昔から日々「歯に似た白い材料」でのかぶせ物の開発はされていたのですが、ほんの最近まで、毎日の噛む力に耐えうる強度のものは出来ませんでした。そのため金属のかぶせ物、もしくは前歯でしたら金属のかぶせ物に見えるところだけセラミックを焼き付ける、という方法しかありませんでした。

現在は歯によく似た白い材料が開発されています

しかし、近年やっと白くて、かむ力に耐えうる材料か開発されるようになりました。

「セラミック」と言われる材料です。

セラミックとは陶材、いわゆる陶器などのように焼き固めて作製するのですが、その材料にアルミナやジルコニアといった材料を配合することによって、金属と同等、もしくはそれ以上の強度を持つことが出来るようになりました。

保険でできる白い歯(CAD/CAM冠)の特徴

保険でできる白い歯の材料は「ハイブリッドセラミック」です

セラミックの材料の中でも、保険でできる白い歯は「ハイブリッドセラミック」という材料です。セラミックの材料は非常に高額です。「ハイブリッドセラミック」には、材料としてセラミックだけではなく「レジン」と言われるプラスチックも配合しています。プラスチックを配合することにより価格が若干抑えられることと、材料にやや粘りが出来ることにより歯へのあたりが優しくなるといった特徴を持っています。

製作工程の開発(CAD/CAM)も強度向上に一役買っています。

ハイブリッドセラミックはセラミックのみのものと比較して若干強度が劣りますので、保険で白い歯を作るときは「CAD/CAM」という製作工程で作成することによりある程度強度を向上させています。

CAD/CAMという製作工程は、あらかじめ圧力をかけて焼き固められたハイブリッドセラミックでできたブロックから、パソコン上で3次元的に設計されたかぶせ物を機械で削りだして作るといったものです。3Dプリンタのような感じですね。材料に不均一なところがないので、もう一つのセラミックでの被せものの作成方法である、人が筆で材料を盛り上げて形を作り、焼き固める方法より強度が期待されます。

注意!保険の白い歯の弱点は…?

このような技術の進歩があって保険でも白い歯が出来るようになったのですが、全く欠点がない訳ではありません。弱点もありますのでそれも踏まえて白い歯にするかどうか考えたほうが良いでしょう。

強度がやや弱いので割れる可能性がある

出来るだけ強度を上げるように工夫はされているのですが、やはりレジンを配合しているのでセラミック単体のや金属のかぶせ物と比較して強度が劣ります。かみ合わせの強い人の場合は割れてしまう場合もあります。あまりに何回も割れてしまう、といった場合には保険の白い歯以外の選択肢も考えたほうが良いかもしれません。

コンピューターで設計するので形が繊細に表現できていない

保険の白い歯のデザインはコンピューター上で行い、単色のブロックから削りだして行います。ですので、人の手で筆を使って色調も考慮しながらオーダーメイドするものと比較したらやはり、そこまで繊細ではありません。でも明らかに作り物、という感じの出来栄えではなく歯科従事者が見ても装着された後違和感を感じる見た目ではないと思います。この辺りは個人個人のこだわりで差が出てくるところなので、自分の歯と同じものを!と思う人はどのようなものなのかサンプル等を見せてもらってから決めたほうが良いかもしれません。

気になる費用は?

費用は、かぶせ物を装着する以前にももろもろ掛かりますが、装着したその日にかかる費用は保険の点数的に言えば

CAD/CAM冠制作 1684点
装着料 45点
接着材料 17点
補綴管理料 100点

なので、合計して1846点、1点10円なので18460円、多くの人が3割負担なので、0.3をかけると5538円となりますが、これに諸経費がプラス1000~1500円くらいかかると思っておいてください。

実は大臼歯も白い歯に出来ます。ただし条件付き

実は平成28年4月から大臼歯もハイブリッドセラミックが保険でできるようになりました。しかし、こちらはハイブリッドセラミックを使用できる人に条件があります。

↑平成29年からは金属アレルギーの人でなくても下の前から6番目の大臼歯も出来るようになりました。詳細はこちらから

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奥歯(下の前から6番目の歯)の銀歯も保険で「白い歯」に出来るようになりました
【保険でも銀歯以外の選択肢が!】平成29年12月から下の奥歯も白い歯が保険適用されることになりました。特徴、保険適用される条件などについて解説します。

 

大臼歯は「歯科金属アレルギー」の診断された人に限定されます。

大臼歯は医療機関で「歯科金属アレルギー」の診断を受けたものでないと入れることが出来ません。ですので、金属アレルギーのない人が金属は嫌だから、という理由ではやり替えはできません。

大臼歯を白い歯にできる歯科医院は限られています

また、すべての歯科医院が大臼歯を白い歯に出来るわけではないのです。認可を受けた、院内に CAD/CAM冠の作成装置を持っている歯科医院でしか作製、装着はできません。

追記:小さい虫歯は「保険の白い詰め物」という治療法もありますよ!

これは随分前からなのですが、小さい虫歯でしたら「レジン充填」という白い樹脂を虫歯を取った穴に詰めて修復する治療が行われています。削ったら即銀歯、という訳ではないのです。しかし、小さい虫歯にしか対応できませんので、「虫歯かな?」と思った位の時に一回歯医者さんに行ってはやめの対応をすることをお勧めします。

 

いかがでしたか?銀歯になっちゃうかも、とお悩みの方、ぜひ一度歯医者さんに行って相談してみてくださいね~!