以前過去記事で、見える位置の銀歯(前から4番目、5番目)は白い歯に出来ますよ。
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という記事を書きましたが、続報が。
なんと、これからは保険では銀歯しかできなかった奥歯も「白い歯」出来るようになるのです!
以下詳細をご報告しますね。
銀歯以外の選択肢。平成29年11月22日に中医協から下顎第一大臼歯(下の前から6番目の歯)を白い材料を使用しても保険適用するとの発表がありました!そして12月1日から保険適用になりました。
日本では、医療の多くの部分は国の保険の負担で全額支払わなくても済む「保険診療」が行われています。
このことによって歯科でも他の国と比べ物にならないほど破格の値段(例えば銀歯だったらアメリカの10分の1とか。)で治療を受けることが出来ます。
ただ、すべてが保険で賄われるわけではなく、国民にとって必要最低限なもの以外は実費負担になっています。例えば歯科で言えば健康な人の歯列矯正やジルコニアセラミッククラウンによるかぶせ物の治療などです。
では誰が「この治療は保険、この治療は保険外」かをジャッジしているのでしょうか?
それは、中央社会保険医療協議会(中医協)と言われる、厚生労働省の諮問機関です。この機関が、国の健康保険制度や診療報酬の改定、適用の可否などについて審議しています。
この機関、中医協がこの度「下の前から6番目の奥歯(下顎第一大臼歯)」に、中医協が認めた材料で作るのなら保険で白い歯にしてもいいよという発表がされ、晴れて12月1日から保険適用になりました。
保険で認められる材料は「ハイブリッドセラミック」
今回保険で認められた材料は「ハイブリッドセラミック」という材料です。
「ハイブリッドセラミック」とは、セラミックという固い磁器のような材料ににレジンというプラスチックの材料を配合して作った材料です。
歯科で歯のように白い材料は何種類かあるのですが、その中で比較すると強度はやや弱いですが価格は安価です。
ただし、使用できる前から6番目の歯には条件があります
ただし、すべての奥歯が保険で白い歯に出来るわけではありません。
上述したように、今回使用される保険の白い材料は強度的にやや心配なところもあるので、噛み合わせるときに強い力がかかるであろうケースには使用できないように条件が決められています。
それはこんな条件です。
大臼歯については、上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合圧が加わらない場合等において下顎第一大臼歯に使用する場合に算定できる。
なんだか難しいように書いていますが、要するに、前から7番目の奥歯が上下左右とも存在して、かみ合っている人でないと使用できません。ということです。
奥歯が無いとその分一本当たりのかみ合わせの時にかかる負担が増えてしまいますものね。
以前も大臼歯に白い歯が保険適用になるケースはありましたが今回より段違いにハードルが高かった
過去記事にも詳しく書きましたが
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以前も大臼歯に白い歯が保険適用できるケースはあったのですが、「金属アレルギー」がある人のみ、それも歯科医院もアレルギーの診断をする医院もそのためのいくつもの手続きをしないといけないなど、とてもハードルの高いものでした。
それに比べると今回の保険適用はぐっと間口が広くなったように思います。
この治療は許可を得た歯科医院でしか出来ないので初めに確認を
この治療はすべての歯科医院でできるわけではありません。
治療を行う前に注意することですが、この治療を受ける際、歯科医院側が国からこの治療を行っていいという認可を受けていないと保険適用できないので、受診する際には、事前にこの治療が出来るかどうか聞いておく方が確実だと思います。
奥歯が虫歯だけれども、銀歯は嫌だなあ‥。と思っていらっしゃる方、
保険で奥歯を銀歯以外で治す選択肢もできたので、これをきっかけに歯科医院を受診してみるものいかがでしょうか?
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