【抜歯を考えた時~抜歯前日】「気が付かなかった!」抜歯の前に気を付けるチェックポイント

抜歯の前に確認しておきたいチェック事項を確認する男性抜歯

抜歯することになったけれども、、事前に先生に言っておいた方がいいことや自分で何か準備しておいたほうが良いことってあるのかな?

歯科医院で、「親知らず抜きますか?」と聞かれた時、また抜くことが決まって、いざ明日抜歯するとなった時、どういう事をしたらいいのか大抵の人は分からないかと思います。

この記事ではそんなちょっと不安な抜歯前にどのようなことをチェック、準備しておいたらいいのかについて触れてみたいと思います。

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抜歯を考えた時に考慮しないといけない理由

Dr.Den
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抜歯は小さな「手術」だと思っておいてください。

先生に「親知らず抜歯しましょうか。どうしますか?」と聞かれた時、多くの人はどういうシチュエーションになるか想像がつかないと思います。

抜歯は普通の歯科医院で日常的に行われている、ごくありふれた処置です。

しかし、ありふれている処置とはいえ手術と同じような外科処置の一種です。

傷口は顎の骨と近接するところまで広がっています。

ですので、その人の傷の治りや血の止まりやすさ、全身的な病気を把握しておかないと、いつまでたっても傷が治らない、という事があります。

また、抜歯はその日一日だけで済むものではなく、抜いた後も少なからず影響を及ぼします。

なので、どういう情報が歯科医院側として初めに知っておきたいか、また、患者さんはどういうタイミングで抜歯の予約を取ったらいいのかを次に具体的に挙げていきます。

チェック項目⓵:既往症 内科の病気でも抜歯に関係することも?抜歯を考えるときに必ず伝えてほしい病気があります

 

Dr.Den
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全身の病気も抜歯に関係することがあるので事前に申告しておきましょう

「歯医者さんなんだから体のことに関して言わなくても特に関係ないはず…」

ではないんです。

実は歯医者さんで抜歯をする時は、いくつかの病気については事前に知っておきたいのです。

 

なぜなら、抜歯が良好な経過をたどるためには、

  1. 血が固まって
  2. かさぶたになって
  3. 体の中にばい菌が入らず
  4. 歯ぐきの粘膜が再生していく

という過程がどれも正常に行われる身体でないとしっかりと治っていきません。

ですので、これらに支障をきたす以下のような疾患がある場合には抜歯をしない、もしくは何らかの注意を払って抜歯を行う事が必要になってきます。

特に、以下の病気をお持ちの方は自分の体を守るためにもしっかりと先生にお伝えしましょう。

 

Dr.Den
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抜歯の時に気を付ける代表的な全身の病気を挙げますね。

心筋梗塞

心筋梗塞を起こすと、そのあとに降圧剤や血をサラサラにする薬を処方されます。

そのような薬を服用していると抜歯の際の麻酔の副作用が強く出たり、抜歯の後に血が止まらなくなったりしてしまいます。

基本心筋梗塞を起こしたのち6ヶ月は抜歯はできません。

また6か月後でも抜歯を考えた時は内科の先生に歯科の先生から問い合わせます。

抜歯の可否や投薬している薬を中断して抜歯するべきか否か、などを聞き、注意して抜歯を行います。

患者さんが絶対に行わないでほしいのは、

自己判断で投薬を止めてしまうことです。

抜歯を優先させるのか、薬の服用を優先させるのかは、患者さんのその時のコンディションによって大きく異なり、一概には言えません。

このことが分かっているのは主治医の先生のみです。

自己判断は危険ですのでやめましょう。

心内膜炎

心内膜炎というのは、心臓の弁のところに細菌が感染していて炎症を起こしている疾患を指します。

心内膜炎の方は抜歯の際に体の中に菌が入って菌血症にならないようにするために、事前に抗生物質の投薬が必要になります。

先天性の心疾患

心疾患を持っている方も、抜歯によって体の中に菌が入ってしまったときに心臓に感染するのを防ぐためにも抗生物質の事前投薬が必要です。

高血圧

血圧が高い方、特に内科で降圧剤などを服用していなくて、収縮時高血圧が180以上ある方は抜歯の際に血圧が上昇してしまい、危険な状態になる場合があるのでやめましょう。

高血圧でも、分かっていて内科で降圧剤などでコントロールされている方は大丈夫です。

糖尿病

糖尿病の方は傷の治りが遅く、感染もしやすくなります。

糖尿病で内科を受診していて糖尿病薬などで血糖値がコントロールされている方はおおむね大丈夫ですが、ヘモグロビンA1cが8.4以上など、コントロール不良の場合は抜歯が出来ない場合があります。

 

その他、腎臓、肝臓の病気 血の止まりにくい病気など

そのほかにも腎臓、肝臓の病気によっては血の止まりにくくなる病気があるので抜歯が難しくなります。

また、血の止まりにくくなる病気(血液疾患)なども抜歯が出来ないことがあります。

 

このように抜歯にはいろいろな疾患が関係してきます。

歯医者さんでは抜歯前に問診を行い、漏れがないように細心の注意を払っています。

 

Dr.Den
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今回記載している病気以外でも抜歯に関係のある病気もありますので、問診の際には既往症はすべて先に申し出ておいたほうが安全です。

チェック項目⓶常用薬 普段飲んでいる薬が抜歯の治り具合に影響することがあります。

 

Dr.Den
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病気そのものは悪くなくても、飲んでいる薬が抜歯の後の回復に悪影響を与えるものがあります。

以下の薬を飲んでいる場合も抜歯の前に先生に事前に伝えておきましょう。

 

骨粗しょう症の薬

骨粗しょう症自体は抜歯に影響ありません。

しかし、骨粗しょう症を治療するためによく使用されている薬である

「ビスフォスフォネート製剤」

は服用していると抜歯の後、顎の骨に炎症を及ぼします(BRONJといわれます)。

この顎の骨の炎症は一度なったら治すのが難しく口腔外科などでの治療となります。

関連記事↓

 

抜歯の前に気を付けて!骨粗鬆症など、骨に関わる治療を受けていませんか?骨吸収抑制薬が招く抜歯後のトラブルについて
最近、骨粗鬆症の薬をはじめとする骨に関係する薬を服用している人に抜歯を行うと「顎骨壊死」という顎の骨のトラブルに陥る可能性があるという事が明らかになってきました。歯科受診の際どのような事に気を付ければいいのかなど、最新の知見を基に解説します。

 

ですので、基本この薬を服用している人が抜歯を行う時は慎重に執り行います。

お薬の名前で言うと、このような薬です。

内服薬 ボナロン、フォサマック、アクトネル、ベネット、リカルボン
注射薬 ゾメタ、アレディア、ランマーク

 

ランマークは乳がんの治療薬としても使用されています。

ランマークに関しては、顎の骨との関係についてのリーフレットを紹介するサイトがあったので、リンクします。

クリックしてRMK1P007.pdfにアクセス

 

血液抗凝固剤 抗血小板薬「血液をサラサラにする薬」

先ほどの既往症の項目でも挙げている血液疾患を治療するために、血液抗凝固剤や抗血小板薬が使われています。

しかし、そのような方以外でも、案外多くの人に

「血液サラサラにする薬を出しておきますね」

と言われて(お医者さんはきちんと疾患は把握しているのですが分かりやすく説明するためにこういっているのだと思います)処方されている人も少なくありません。

薬剤名でいえば

  • ワーファリン
  • バファリン

などです。

これを服用していたら非常に血が止まりにくくなります。

服用している際には先生にお伝えしてください。

チェック項目③:日程 抜歯は抜歯の日だけで終わりません。

 

Dr.Den
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「自分は健康だから大丈夫。」と思っている方も、抜歯の予約を取る際には確認しておいたほうが良いことがあります。

それは

「抜歯の日の後の予定」

です。

抜歯は実はその日だけでは終わりません。

多くの場合は抜歯の後に治り具合、例えば傷は良好にふさがっているか、しびれや麻痺はないか、ドライソケットになっていないかなどを確認するために次の日に来院してもらう事が多いです。

抜歯後のトラブルについての関連記事↓

こんなはずではなかった!? 親知らず抜歯後のトラブル:経過と注意点
親知らずをはじめとした抜歯後に起こるトラブルについて、どのような経過で治るか、そのような際にどのような点を注意して過ごせば良いのか解説しています。

 

Dr.Den
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診察時間は数分程度ですが次の日も来院出来る日に予約をとりましょう。

また、抜歯はどれだけ骨を削ったか、歯ぐきを切ったかによっては数日間腫れる、口が開かない、など、日常生活に支障をきたす場合があります。

抜歯直後に大事なイベントがあったりすると影響がでるかもしれません。

 

Dr.Den
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できれば抜歯後数日はあまり重要な予定を入れないようにスケジュールを考えて日を選ぶほうが良いかもしれません。

 

抜歯前日から直前!気を付けておきたいこと

抜歯前日から直前に関して、気を付けておきたいことをまとめておきました。

Dr.Den
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歯科医師として「こうしたほうが良い」と強く勧める事柄でないものも混じっていますが、こういう事に気を付けておいたらきっと身体がしんどくないだろうな、、と思ったことも入れています。

前の日は体調は整えて 咳のあるときは無理しないように

抜歯処置は麻酔を打ったり場合によったら長いこと同じ体位を取り続けなければいけないなど普段と異なるシチュエーションなので、体力を消耗します。

出来れば前の日よく睡眠を取って疲れていない状態で受けるほうが良いかと思います。

風邪などで咳が出ているときの抜歯も、咳をこらえながらの処置をうけるのもしんどいですし、器材を使用している術者も咳が出るのに注意しながら処置を行うのはひやひやします。(これは一個人の感想かもしれませんが…。)

あまりに咳が頻発する時は日にちを変えるのもありかと思います。

コンディションは整えておきましょう。

投薬を指示されている人は指示通りに服用しておく

Dr.Den
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もし、事前に抗生物質等のお薬を服用しておいてくださいと言われている場合は指示通りに服用しておきましょう。

服用してから効果が出るまではタイムラグがあります。

指定された時間に飲んでください。

ご飯をしっかり食べる

Dr.Den
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抜歯の前に食事をしっかりとっておきましょう。

抜歯後腫れたり口が開かなくなったりすることもあって通常のご飯が食べられない場合があります。

抜歯後の食事、、困る場合もあります。

よく聞くのが抜歯後の食事がつらいという話です。

Dr.Den
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(このあたりは患者さんから直接というよりはインターネットで聞いた話が多いので、一個人の意見で聞いていてください。)

ご飯粒をはじめとして、細かく砕かれたかけらが抜歯の穴に入ったら痛いようです。

有名なイケダハヤトさんのブログでは、彼が抜歯した時は「甘酒が良かった」と書いていました。

ウィダーインゼリーなどのゼリー系とか良いのかな、と思いきや吸うのに力がかかるので痛いようです。なるほど…。

★★2018.10.21追加★★

抜歯後の食事について記事にしました!ぜひご一読を↓↓

親知らず抜歯後の食事は何を注意したらいいの?何を食べればいいの?
やっと親知らずの抜歯が終わった・・。この後腫れたり傷んだりするのかな?食事はどうしたらいいんだろう? 抜歯お疲れ様でした! 抜歯、特に親知らずの抜歯の後は、腫れたり傷んだり、顎が開きにくくなること...

 

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いかがでしたか?気になる抜歯の前に備えておきたいこと、少しでもお役に立てれば幸いです!

 

 

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