
やっと親知らずの抜歯が終わった・・。この後腫れたり傷んだりするのかな?食事はどうしたらいいんだろう?
抜歯お疲れ様でした!
抜歯、特に親知らずの抜歯の後は、腫れたり傷んだり、顎が開きにくくなることによって、お食事がしにくくなることがあります。
今回は、抜歯の後に食事がしにくい理由、お食事がしにくい時に気をつけるべき注意点と、
「抜歯後に役に立った!食べやすかった」食品を、実際に抜歯を経験した人のインターネットの体験談を元に具体的にまとめてみました。
抜歯の後に食事に困る理由

抜歯後、特に親知らずなど、骨を削ったり押したりして抜いたような時は、食事に困ることがあります。
抜きにくい歯、特に親知らずなどは、抜く時に骨を削ったり押したりしながら抜きます。
さらに抜くために粘膜もメスで大きく切ります。
そのような処置をした歯は、どうしても
・痛み
・口が開きにくい
とといった症状が出ます。
関連記事↓↓親知らず抜歯後に腫れる理由が知りたい方はぜひ見てください

「ご飯を食べる」という動作は「食べ物を噛む」「すりつぶす」「のみこむ」といった一連の動作を短い時間で行います。
お口の動きも大きいし、噛むたびに食物が痛い部分に触れてしまったり・・という事が起こるので、非常にお食事がしにくくなります。
抜歯の後の食事の注意事項は?
このように、抜歯の後は著しく食事がしにくくなることがありますが、そのようなときに食べて良いもの、食べてはいけないものと言うのは歯科医療的に決まっているのでしょうか?

実は歯科的にこのようなものを食べてはいけない、などの制限はありません。
実は残念なことに決まっていないのです…。
基本的に全身的な疾患がない人で、傷口に感染さえしなければ期間の差はあれいずれは痛みや腫れは収まり、治癒していきます。
絶食しないといけないほど食べれない、ということもおそらくありません。
となると、栄養的なフォローが必要でないので、基本的に歯科医療的には患者さんの抜歯後のお食事に関してはノータッチです。
何か避けるものは、と聞かれたら「刺激の強いものは避けたほうが良いですね」と言いますが、これも決まっているという訳ではなく、常識的な範囲(?)で答えています。
このように、基本、何を食べても構いませんが、

あえて言うなら、食べかすが入っても無理に出さないように、うがいをしすぎないようにしましょう。
それと、飲酒は血行が良くなりすぎて傷の治癒に影響がでますので、避けてください。
関連記事↓↓★抜歯の後の日常生活での注意すべき点をまとめています★


それと、もう一つ、痛み止めもうまく活用してくださいね
痛み止めは「プロスタグランジン」と言われる痛みの原因ができなくなる作用を持つ薬です。
飲む間隔や量を守れば効果的に痛みや腫れを抑えてくれます。
飲まないほうが早く治る、などということはありませんので、「我慢して服用しない」より「我慢せず服用する」ほうがQOLには良いと思います。
お薬の飲み方のコツに関しては関連記事に書いています↓↓

これがおすすめ!という食べ物はあるの?
歯科医院では大抵の所は抜歯後のお食事にはノータッチなので

歯科医師がおすすめする定番の食事、というものはありません
腫れ、痛み、顎が開かない、という状態でなければ普通の食事を食べている人が多いように感じる。
このあたりは個人的な所感なのですが、、
「抜歯の後の痛み」というのは千差万別で、猛烈に痛い人もあれば全然痛くない人もいます。
痛い人は困るので体験談等も表に出てきやすく、「抜歯をすればみんな猛烈に痛いのか?」と思うかもしれませんが、私(歯科医師)が抜歯した後に猛烈に痛かったり腫れたりする人は少数派です。
まあ、それは私が一般歯科を主に扱っている歯科医院で行っているからであって、例えば口腔外科で勤務していたらまた印象が異なるんだろうとは思うのですが。
割合的なことについては言及できませんが、要するに「痛み止めを飲んだら普通に食事ができた」という人も相当数いるということです。
そのような人の場合は通常の食事や、例えばうどんのような柔らかい食事を摂っているようです。
腫れ、痛みがひどく、顎も開きにくい状態の人の体験談をみると「つぶつぶのない」「均質」「噛まなくて良い」食品を良く摂っている。
痛みが我慢できる人は普通に食事ができるとして、「抜歯の後腫れて痛くて食事に困った」人はどのように過ごしたのでしょうか?
今まで歯科医師として抜歯後の食事に関しては、特に「これが良い」など言及することもなく過ごしていました。
しかし、ブログを書き始めると、インターネットで患者さんが私が想像していた以上に抜歯後のお食事に関して困っているということを知りました。
それもあり、今回「抜歯の時に役立った食事、食品」について書いてみることにしました。

実際に経験した人の意見が参考になると思ったので、インターネットのブログ体験談等を参考に書いています。
読んだ結果、まとめますと、
「抜歯の後食事に困った」人は、
- 「口が開けられない」
- 「噛むと痛い」
- 「つぶつぶが痛い」
という点が大変だったようです。
「噛まなくて良く均質な食べ物」がよく食べられているようです。
抜歯後食事に困っている人が摂っている食品を挙げてみました
実際にどのような食べ物が食べられているのか、具体的に挙げてみました。
ウィダーインゼリー
手軽に栄養吸収ができるという点で一番初めに思いつくのではないでしょうか。ヒヤッとした感じも抜歯後には嬉しいのかもしれません。
ただ食べ方にコツがあります。
「そのまま吸引すると痛い」んです。
ですので、スプーンなどに出して食べるのが良いようです。
カロリーメイトゼリー
上記と同様に、ゼリー状になって食べやすい形状になっています。
カロリーメイトの良いところは一袋200kcalと他のゼリー状食品よりしっかりカロリーが取れる所と、ビタミン以外にタンパク質も摂取でき、栄養補助という点では優れていると思います。
甘酒
以前イケダハヤトさんが抜歯した時に「これが良かった」と聞いたのがこの甘酒です。
ゼリー系はどうしても少し人工的な香味がするので、より食材に近い飲み物を、と思ったらありだなあと思います。
野菜ポタージュ
野菜ポタージュも摂っている人が結構おられました。パンなどと合わせやすいので、ポタージュでパンを柔らかくして一緒に摂る、ということもできそうですね。
キューピーやさしい献立
柔らかさが段階的に調節されており、よく考えられているな、と思いました。抜歯の後の痛みが長丁場になった時、同じものばかりでしんどい時に役立ちそうです。
レトルトなので、抜歯の後にご飯を作る気力がない時などにも良いかもしれません。
自分が食べれそうだな、と思う段階を選んで購入、ということができそうです。

これらのもの以外でしたら、おかゆ、卵、ヨーグルト、豆腐、味噌汁などもよく摂られているようです。
時間はかかるかと思いますが、いずれは絶対良くなります。うまく乗り越えられるように陰ながら応援しています。
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