
虫歯があるのはわかっているんだけど、虫歯治療にどのくらいの治療費がかかるか分からなくて・・治すのにかかる費用、値段っていくら位なんだろう。ものすごく高額だったらと通えない・・。
治したい虫歯があるのに費用・料金のことが気になって歯医者さんに行けない・・。このような人、いらっしゃるのでは無いでしょうか?
歯医者さんにかかるお金の話は検索してもあまり出てこないように思います。
そこで、今回、虫歯治療、特に多くのみなさんが選択されている保険診療での虫歯治療のお値段について、おおよその費用をお伝えしていきたいと思います。
保険診療の場合、虫歯治療にかかる費用はあらかじめ決まっています。

日本では保険診療で行う治療に関してはあらかじめ値段が決まっています。
日本は「国民皆保険」といって、普段から保険としてお金を一定額支払い、病気のときにはその保険を一部使用するという医療制度があります。
そのため、歯科治療を受けるときでも保険を使用した治療(保険診療)であれば、治療にかかったお金の一部(1割〜3割くらい)を負担するだけで済みます。
保険を使用した治療は、自己負担の部分が少ないので、公平性を期するためにも同じ病気ならどの歯科医院でも同じ治療、同じ金額で行うことになっています。
そのため、どこの歯科医院に行っても保険診療だったら大きく費用が変わることはありません。
虫歯治療が重症度によって1回で終わる時もあれば10回以上かかる場合もあります。
虫歯治療、と一言に行っても、軽い虫歯の場合と重い虫歯の場合で行う治療方法や回数が大幅に変わります。
軽い虫歯の場合は1回の治療
重い虫歯の場合は10回以上治療に回数がかかることもあります。
また、はじめて歯科医院に来院した日はお口の中全体をチェックする検査のみで、次回から虫歯治療、ということもあります。
ここから、それぞれのパターンでかかる治療費の一例を挙げていきます。
※今回挙げる治療費は一例です。
今回の算定パターンは必要最低限の治療を行った時を記載していますので、行う治療や管理費が増えると異なってきます。
ですので、目安として考えていただけたら幸いです。
歯科医院を初めて受診する日(初診)にかかる治療費
はじめて歯科医院を受診する日は、多くの歯科医院はその歯だけでなくお口全体の状態を知りたいので、お口全体の検査をします。

なぜなら、例えば「この歯が痛い」と患者さんが言っていても実際は異なる歯が原因だった、ということも多いからです。
ですので、客観的な情報を得るために
- お口全体のレントゲン写真
- お口の中に虫歯があるかどうかを目で見てチェック
- 歯茎に異常がないかの検査
と、患者さんからの問診をもとに必要な検査を行います。
これらの必要な検査を行った時、かかる治療費は保険の自己負担率が3割負担の方で、およそ
2,500円〜3,500円
位の費用がかかると思っておいてください。
最近は当日治療をせず検査のみのところも多いですが、痛みなどが強く、応急処置、その場での処置が必要な時は、それに適した費用がかかると思っておいてください。

一概には言えませんが応急処置が必要な歯が一本であれば、いくら高額でも10000円(3割負担)はかからないと思います。
1回で治療が終わる虫歯治療の場合
「次回から虫歯治療をしましょう」と決まり、その次の来院時は治療費はいくらくらいかかるのでしょうか?

先程も言いましたように、虫歯が軽いか重いかで虫歯治療の回数が変わります。

虫歯治療の方法も異なるので、回数が多い虫歯、少ない虫歯で1回あたりにかかる費用も変わってきます。
では、その中でも「1回ですむ虫歯治療」の場合について説明していきます。
1回で済む虫歯治療は「レジン充填」という治療法
虫歯の大きさが小さい場合は、虫歯を除去した後、「コンポジットレジン」という歯に近い白い樹脂を詰める、という治療が可能です。
例えば虫歯を取り除いた後の穴がこれくらいだった場合、写真のような器具で白い樹脂(コンポジットレジン)を全体に充填し
光を当てて硬化させ、
歯の失った部分を補填していきます。
この方法は虫歯の大きさやかみ合わせにより選択されますので、少なくとも保険診療に関して言えば、どの歯でもこの方法が適用できる訳ではありません。この治療が行われるかどうかは歯医者さんの判断になります。
レジン充填でかかる治療費は?
レジン充填でかかる治療費は、保険診療で自己負担3割の方でおよそ
1,000円〜1500円
くらいになると思います。
2〜3回で治療(インレー修復)
次は2〜3回の虫歯治療で終了する場合の治療費です。

2〜3回の治療で済むのは、歯の根の神経の治療は必要ないけれども大きい虫歯だったケースです。この場合は「インレー修復」という方法で治療されます。
インレー治療とはどんな治療なのでしょうか。
インレー治療とは、「虫歯で削った所を金属の詰め物で補う」治療です。
歯の根の神経を残す事はできたのですが、削った部分が大きく、歯を守るためにも強度の強い材料である、金属を用いて補う必要が有るときにこの治療が用いられます。
このように虫歯を詰め物の入る形に整えた後
粘土のような柔らかく、時間が経つと固まる素材(印象材)で型取りを行い、
これを元にお口の外で歯科技工士さんが虫歯で歯を失った部分に合わせて金属の詰め物を作り、出来上がったものを接着剤で歯に接着します。
2,3回で終了する治療(インレーを用いた治療)でかかる治療費
この治療(インレーを用いた治療)でかかる治療費は、トータルで
およそ3000円〜4000円ほどです。
インレーは歯の一部分を補う詰め物ですが、歯全体をかぶせる時(クラウン)はもう少しかかります。
その時はおよそ10,000円くらいです。

そのうち、1回目の型取りの時はだいたい1000円前後です。
おおよそこのくらいかかると思っていてください。
10回以上かかる虫歯治療の場合
重い虫歯だと大体虫歯治療に10回ほどかかります。
なぜなら、「虫歯の部分を除去する」という治療にプラスして「歯の根の神経を除去し、無菌化する」という治療が必要になるからです。
この治療を「根管治療」と言います。
根管治療を含めた虫歯治療には通院回数が多くなるのか、については別記事に詳しく書いています。
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この場合、
- 「歯の根の神経の治療(根管治療):3〜4回(平均)」
- 「土台を入れる治療(1〜2回)」
- 「被せ物を作るための治療(2回)」
の3つの治療からなります。
それぞれの治療でかかる治療費は以下のとおりです
歯の根の神経の治療の(自己負担が3割の人の場合)の治療費
①神経を取った日は1000〜2,500円
②最終的な薬を詰めた日(根管充填)は1500円
③それ以外の日は400円〜800円
となります。
歯の根の神経の治療は人により回数が変わります。
回数が増えるとしたら②が増えますので、①と③プラス②がどれくらいかかったかで合計したら大体の歯の根の神経の治療にかかる費用がわかるかと思います。
土台を入れる治療(支台築造)にかかる治療費
歯の根の神経の治療の後に行う土台ってなんだろう?と思われる方も多いかと思います。
別記事で詳しく解説していますのでぜひ見てみてください
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費用としては保険で3割自己負担の方で
450円〜800円
ほどになります。
被せ物(クラウン)を入れるためにかかる治療費
土台まで完成するとあと一息、被せ物を作る治療になります。
被せ物を作るためには型取りをする治療と、接着する治療の2回かかります。
この際にかかる費用はおよそ
4,000円〜8,000円ほどかかります。

費用に開きがあるように思われると思いますが、これは、歯の種類によって異なる被せ物を用いているからです。
例えば前歯は、人から見える部分ですので、全て銀歯、というわけにはいきません。
ですので、前歯の人の目に見える部分は「レジン」という歯に近い樹脂を貼っています。
この被せ物は「レジン前装冠」と言って8,000円ほどの費用がかかります。
また、最近、前から4番目、5番目の見える部分、下の前から6番目の歯は「CAD/CAM冠」と言われる白い歯が選択できるようになりました。
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この歯を選択した場合は6,000円ほど費用がかかります。

少しややこしいですが、ここに書いている費用を足していけばトータルでかかる治療費の概算がわかるかと思います。
ここに書いている治療費から、だいたい1本にかかる虫歯治療のイメージがついたかと思います。
軽いうちにかかればかかるほど虫歯治療にかかる費用は少なくて済みます
虫歯治療の費用を比較したらおわかりかと思いますが、虫歯治療は軽いうちにかかればかかるほど費用は少なくて済みます。
そして、虫歯は放置すればするほど悪くなっていきます。
となると、

虫歯があるなあ・・ある・・かも・・・。
と思われている方が一番費用が少なく、回数が少なくて済むために、歯科医院にかかるタイミングは

今です。
虫歯は放置していたら、他の歯は虫歯になるリスクも段違いに増えます。
と、言う事実もありますので、これを見て、歯医者さん行こうかなあ、どうしようかなあと考えておられる方がいらっしゃったらできるだけ早いタイミングで歯科医院を受診することをオススメします!

いかがでしたか?虫歯治療の治療費について知りたい疑問は解決しましたでしょうか?少しでもお役に立てたら嬉しいです!
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