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歯科医院や医院って感染しやすいはずなのに、なんでお医者さんやスタッフの人は病気にならないんだろ?
新型コロナウイルスがはやっている昨今、予防策に関心をお持ちの方も多いかと思います。
新型コロナウイルスにかかわらず、医院、歯科医院をはじめとする医療現場では、常に患者さんが持つ病原性を持つウイルスや細菌などにさらされています。
そんな中で普通に過ごしていたらすぐにでも何らかの病気にかかっていてもおかしくないはず。
でも、医療現場の方々はそんなにしょっちゅう病気になっていませんよね?
医療現場の方はものすごくウイルスに強い体質なの?それともなにか特別な注射をしているの?と思うかもしれませんが、そうではありません。医療関係者も普通の人間です。
ではどうしてかかりにくいのか
それは医学的に最も感染から身を守れる方法「スタンダードプリコーション:標準予防策」に従って診療をしているからです。

スタンダードプリコーションの考え方は、一般の方にとっても、ウイルス感染予防の観点から有用だと思われますので、今回特に一般の方でも応用できそうな部分を取り上げてまとめてみました。
スタンダードプリコーションとは
スタンダードプリコーションとは
「感染の有無に関係なく、汗以外の湿性生体物質(尿、糞便、血液、分泌物)には感染のリスクがある」と考えて感染予防をする
という予防策です。
患者さんは自分がどんな病気にかかっているかなんて分かって受診されてませんよね。
どうせわからないのであったら、はじめから患者さんは感染しているもの、患者さんから出てきたものは感染していると考えて扱いましょうというのがこの考え方です。
汗以外ですので、例えば
- 唾液や咳をした時のしぶき、
- エアロゾル、
- トイレで手を洗わなかった時に手についた尿や糞便
なども含まれています。
こう考えると、生活シーンでもいろいろな所に存在しているかもしれません。

このようなものに対してどう対応するかについて示したものが、標準予防策:スタンダードプリコーションなのです。
標準予防策その1 手指の衛生
では、実際それらのものに関して、どのような予防策を行えばよいのでしょうか
まずは何より手洗いです。医療関係者も一番重きを置いているといっても過言ではないです。
手洗いは
- 自分自身を病原体から守る役割と、そして、これが重要
- 感染性微生物が手指を介して伝播していくのを予防する
の2つの大きな役割を持ちます。
手は思った以上にいろいろな所を触ります。
もし微生物がついていたら一遍に色んなところにまき散らしてしまいます。逆に言うと手洗いでかなり感染が防げます。
感染の輪を断ち切るためにとても重要です。
医療現場では患者さんに触る前には手洗いをしますので、
- 目に見える汚れのない時は速乾性アルコール製剤を15秒刷り込む手洗い、
- 目に見える汚れがある、もしくは目には見えないが汚染された可能性がある場合は、石鹸と流水での手洗い
を行います。

石鹸は界面活性剤の効果で洗い残しを大幅に減らすことができますので、石鹸を使って30秒以上洗います。
標準予防策 その2 清掃時に汚染されている可能性が非常に高い部分は、消毒。
手洗いしても、もし微生物が手に残っていた場合、もしかしたらうちのどこかに微生物がついているかもしれません。
そのような可能性を考えて、医療現場では、多くの人ががよく触る部分については普段の掃除にプラスして、消毒を行っています。
- ドアノブ
- 机
- テーブルの上
- 便器
- シンク
などです。

一般の方の生活でしたら、これにプラスしてスマホ、定期入れ、財布、などもはいるかもしれませんね。
消毒には新型コロナウイルスをはじめとしたノンエンベローブウイルスに効く、エタノール溶液が有効ですが、ない場合は0.05パーセントに薄めた、次亜塩素酸ナトリウム水溶液が有効です。次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用するときは、ふき残りがあると健康に影響があるので、ふき残りがないようにからぶきしましょう。
他にもお話したいことはいろいろありますが、まずは重要な部分はこの2点なので、今回はここまでにしたいと思います。

今後も医療関係者として、皆さんの健康を守る情報を配信していきたいと思います。みなさんご覧いただきありがとうございました!
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