こんなはずではなかった!? 親知らず抜歯後のトラブル:経過と注意点

親知らず抜歯後予想外のトラブルが起き困っている男性の写真 抜歯

親知らずを抜いただけなのにこんなことになるなんて・・聞いてなかったよ!

歯医者さんでの治療とは言えども親知らずの抜歯は外科処置、小さな手術のようなものです。

歯ぐきを切り骨を削るという体の一部を傷つける処置をしますし、親知らずが埋まっている顎の部分は体の他の部分にも影響する器官が近くに存在しています。

そのため、抜歯処置を行うことによって多くはない確率ではありますが、いくつかのトラブル(偶発症)が出る可能性があります。

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多くはないとはいえ、起こった後の治療法は確立されていますので安心してください。

なにかが起こってしまった場合、自分はどのように治っていくのか、治るまでにどのような点に注意して過ごせば良いのかをまとめました。心配な方はぜひご一読ください。

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親知らず抜歯の後の顔面の腫れ:いつまで続くの?期間は?

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抜歯の後の顔の腫れ、これはよく起こります

特に骨を削ったり大きく歯ぐきを開けたりしたら腫れが大きくなりやすいです。

いつまで続くのかというと、2~3日後がピークで、そのあとは日数が経過するにつれて落ち着いてくることが多いです。

お口の中を清潔に保ち、(とはいえあまり頻回にうがいをするのは避けましょう)治るのを待ちましょう。

痛み(よく起こる):いつまで続くの?期間は?

 

抜歯の後の痛みもよくあります。

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あまり痛くない場合、かなり激しい痛みが長期間続くケース、さまざまです。

 

抜歯後の麻酔が切れたら痛みが出てきます。抜歯の際に痛み止め(鎮痛剤)をもらうと思います。

この薬は服用してから30分ほどで効いてきますので、飲み方のコツとしては、あ、麻酔が切れてきて痛くなりそうだな、というくらいのタイミングで服用すると痛みを強く感じずに済みます。

痛みも最終的には日数が経過すると軽快してきますのでしばらくは鎮痛剤をうまく活用しながら治るのを待つことになります。

抜歯後の腫れや痛みを和らげてくれる解熱鎮痛剤についての過去記事もご参考にしてください

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出血(やや起こりやすい)

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血の味がするぐらいなら大丈夫です。

どくどくと血が出て止まらない場合、まずはガーゼをぎゅっとかんで20~30分ほど様子を見てみてください。

それでも止まらない場合は抜歯したお医者さんに連絡して指示を聞いてください。普段飲んでる薬のある方は、医院に行く時はお薬手帳も忘れずに。

過去記事紹介

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ドライソケット(たまに起こる)

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抜歯の後、”ドライソケット”という状態になることがあります。

症状はないときもあれば、ズキズキとした痛みが出ることがあります。

どういう状態かというと、抜いた後の穴に血のカサブタ(血餅)がうまく作られなかった、もしくは途中ではがれてしまったために顎の骨がむき出しになってしまっている状態です。

骨に感染がおこっていなかったら痛みはないのですが、もし菌が感染した場合がズキズキとした痛みが起こります。

ドライソケットについては別記事でも詳しく取り上げていますので。もっと知りたい!という方はこちらもご参考に

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歯科医院で「抜歯の次の日消毒しますね。」と言われますが、これは傷口がこのようになっていないかチェックする意味合いもあります。ですのでかならず消毒に行きましょう!

 

このようになってしまった場合は、しばらく頻繁に穴の消毒(場合によっては抗生剤入りの軟膏を入れます)を行い、歯ぐきがかぶってくるのを待ちます。

 

痛みがある場合は内服の抗生剤と鎮痛剤を続けて服用し、症状が軽快するまで様子を見ます。

神経障害(まれだが一定の割合起こる)

親知らずの生えている近くに、下顎管という神経の太い管があります。

 

 

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親知らずの埋まり方によっては親知らずの根っこの先が、この下顎管にとても近い、もしくは接している場合があります。そのため、抜く際に下顎管が損傷してしまう事があるのです。

 

このために神経が損傷した場合は、唇やその周りの感覚が麻痺してしまいます。また場合によっては舌の神経が損傷することもあります。そのときは舌の感覚が麻痺してしまいます。

 

そうなったときは神経を早く回復させるためにビタミンB12製剤の投与や、血行促進のための星状神経節ブロックなどの治療が行われます。

↓↓↓詳しい過去記事はこちら

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皮下血腫(まれに起こる)

 

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親知らずを抜いた時に切れた血管から流出した血液が頬の下に流れ込むことにより、頬のあたりがあざになることはあります。

見た目は紫色や黄色になりますので驚きますが、およそ2週間ほどで自然消滅します。

上顎洞の交通(まれに起こる)

上の歯の上部には上顎洞、という鼻につながる空洞があります。

この空洞があることにより上の歯ぐきの骨は下あごの骨に比べると非常に薄くなっています。

 

 

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まれに、上の親知らずを抜いた時、上あごの骨が薄いために上顎洞という空洞まで届く穴が開いてしまうことがあります。

こうなった場合は、まめ(一週間に一回)に洗浄を行い穴がふさがるのを経過観察します。

↓↓↓こちらも詳しい過去記事あります

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このように、親知らずの抜歯を行う時にはトラブルが生じるリスクが伴います。

 

ただ、歯科医院で、「抜きましょう!」という診断が下るときはこのようなリスクよりも抜歯することのメリットのほうが大きいという判断がされている場合が大半です。

 

またリスクが高い場合はより専門的に抜歯を実施している病院を紹介することが多いので、むやみにリスクを恐れるのではなく、診断してくれた先生から十分な説明を聞いて納得してから抜歯に臨むのが最良の方法なのでは、と思います。

 

色々と怖いことがズラリと並べてしまいましたが、現在は「あらかじめ起こりうるリスク」についての関心も高くなっているので、このような情報もお役に立つのではと思います。

 

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あなたがベストな選択をするためのお手伝いができたら幸いです!